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エムマート(畜産市場)の輸入ビーフ安全なのか?

約 7 分
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輸入肉(ビーフ)を購入の際は、どのように気を使っていますか?

輸入に関しては、国産よりわからないことが多いのではないでしょうか?

そこで今回は、輸入は安全に食していいものなのか少し安全面についてご紹介していきます。

輸入ビーフで抑えておきたい検疫がある

オーストラリアの解体作業

エムマート(畜産市場)において数多くの輸入牛肉が販売されています。

しかし、この輸入牛肉とはどのように安全対策がなされているのか、どのように搬送されているのかなど素朴に感じる事はありませんか? しかし、海外には独自の部位名や流通経路などがあり、その安全性においては担保する検疫があります。

今回は、この安全性について現在どのような状況になっているのか、その安全性について詳しく解説していきたいと思います。

また、ここ数年の輸入だけでなく、和牛等の輸出が著しく多く、ある国の規制が緩和したことによっても日本の和牛等の輸出が増えているものと感じます。

国産牛は、世界でも通用する人気の食材でもありますが、日本の自給率が40%ほどで、どうしても輸入に頼らざるおえない状況です。

そんな日本の状況の中で輸入ビーフとはどのように規制されているのかなど「検疫」と「流通」をテーマに触れていきます。

輸入食肉の検査

動物の検疫の動向

動物検疫には、次の目的があります。

  • 海外から輸入される動物、畜産物を介して家畜の伝染病性疾患が国内に侵入することを防止します。
  • 海外に家畜の伝染性疾病をひろげる恐れのない動物・畜産物などを輸出することによって、日本の畜産の振興及び海外の家畜衛生の向上を図ります。
  • 輸出される犬、猫等の動物を介して狂犬病が伝播されること並びに輸入されるサルを介してエボラ出血熱及びマーブルク病が伝播されることを防止することにより公衆衛生の向上を図ります。また、動物検疫では輸入水産動物を介したコイヘルペスウィルス病等の疾病の伝播を防止するために水産動物の輸入許可業務を行っています。

これらの検疫業務を実施するため、横浜動物検疫所本所を置き、成田、中部空港、関西空港、神戸、門司、沖縄の各支所を設置するとともに、全国に17出張所、6分室を配置しています。

畜産物の輸出入検査の流れなど

日本では、家畜の伝染性疾病のうち、一旦侵入すると国内の家畜に被害をもたらす口蹄疫(こうていえき)、牛疫及びアフリカ豚コレラなどの悪性家畜伝染病として定めています。

当該疾病を国内に持ち込む可能性の高い偶蹄類の動物やこれらの動物から生産された肉などについて、国、地域を定めて輸入禁止措置を講じています

また、輸入禁止対象疾病ではありませんが、海外でBSE(牛海綿脳症)や高病原生鳥インフルエンザが発生した場合は、発生国・地域からの牛肉や家きん肉などの輸入停止措置が講じられています

家畜伝染病予防法の規定に基づき指定された地域からの動物やその産品を輸入する場合は、動物検疫所に輸入検査申請書を提出し、家畜防疫官の検査を受ける必要があります。

輸出国政府機関(日本の動物検疫所にあたる機関)により発行された検査証明書の添付が必要で、これは貨物・量の多少、お土産・個人消費などの用途に関係なく必要となります。

なお、指定検疫物の輸入ができる港又は空港は指定されております

口蹄疫とは

家畜伝染病の一つで、偶蹄類(牛、水牛、めん羊、山羊、豚など)が感染するウイルス性の急性伝染病をいいます。

牛疫とは

牛疫ウイルスによる感染を原因とする偶蹄類の感染症をいいます。

アフリカ豚コレラとは

アフリカ豚コレラ感染による豚の熱性伝染病をいいます。アフリカで発見され、その後、ヨーロッパ、中南米で発生した。

肉類の輸出動向

畜産物のうち、平成24年の肉類の輸入(枝肉ベース)については、牛肉、豚肉、家きん肉が大半を占めています。豚肉は111万2000トン(前年比98.2%)牛肉は73万5000トン(前年比99.4%)家きん肉が42万900トン(前年比90.1%)とやや減少したこともあり、肉類全体の輸入量は231万トン(前年比96.8%)と減少しました。

輸出数量(枝肉ベース)については、肉類のうち牛肉と豚肉が牛肉1233トン(前年比152.3%)、豚肉1032トン(前年比100.5%)と増加しており、肉類全体で9313トン(前年比154.0%)となっています。

輸入食肉の流通形態

輸入食肉(牛、豚)は、輸入商社を通じて輸入されるのが一般的ですが、量販店や食肉加工メーカーなどが直接輸入する場合もあります。

特に近年、消費者の安全・安心志向の高まりから、量販店や食肉加工メーカーが現地に直営牧場を保有し、厳しく生産管理された牛肉や豚肉を輸入するケースも見受けられます。

輸入牛肉(牛肉、豚肉)は、そのほとんどが部分肉の形で輸入されており、日本向けの特別なもの以外は、現地のカット方式により分割・処理されています。

また、その輸入形態からチルドと呼ばれる冷蔵品とフローズンと呼ばれる冷凍品に大別されています。

冷蔵品は、現地カットした後、真空パックしてマイナス1℃~1℃の温度で保存・輸送されます。輸送中に熟成が進み、風味とうま味は増しますが、保存期間は短くなります

冷凍品は、現地カットした後、マイナス45℃で急速凍結したもので、長期保存はできますが、熟成が不十分のまま冷凍するのでやや風味に欠けます。現地は解凍システムが開発され、解凍での品質の劣化は最小限に抑えられています。

また、冷蔵品を国内で急速冷凍したり、現地で熟成させた後に急速冷凍したエージドビーフと呼ばれる輸入牛肉も流通しています。

輸入鶏肉の場合も、牛、豚肉と同じように輸入商社を通じて輸入されるのが一般的で、そのほとんどが冷凍品で主に部分肉の形で輸入されています。

このように、輸入食肉には様々な流通形態があり、買う側のニーズに合わせて使い分けれています。

オーストラリアの街並み

主な輸入先

牛肉の主な輸入先上位3ヵ国(平成24年実績)は、1位オーストラリア、2位米国、3位ニュージーランドとなっています。

豚肉の主な輸入先(同)は、1位米国、2位カナダ、3位デンマークとなっており、この3ヵ国で総輸入量の約8割を占めています。鶏肉の主な輸入先の上位2ヵ国は、1位ブラジル、2位米国となっています。




まとめ

今回は、エムマート市場においても販売されている輸入牛に関する事でしたが、私としても屠畜場から商品化までを拝見させて頂いた事がありましたが、第一印象としては完全な合理化を進めているように見受けられました。

日本の脱骨や商品化においては、肉に骨を付けないなどの非常に細かい作業が多いのに比べて違いを感じました。

例えば、車の製造ラインのように一人一人が決まった作業だけをこなしていくようなものでした。生産頭数が多いとこのようになるのは仕方ないとはいえますが、オーストラリアの食文化から見るとそれも無駄のない事だと感じます。

オーストラリアの部分肉出荷場

エムマート市場においては国産のホルスタインより少し安めですが、輸入に関しては細かい規制があるものの日本の自給率からみれば必要な事ではないでしょうか。