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エムマート(畜産)市場の部分肉からステーキのカット実例集まとめ

約 8 分
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御覧頂きありがとうございます。

今回は、エムマート市場でも販売されている部分肉から海外でのカット方法を用いたステーキカットについてご紹介していきます。

海外のステーキ文化とは日本を遥かに凌駕している。多種多様にあります。

最近では、ポンドステーキなどの厚切り肉がよく売れているという声は聞きますが、これは海外独自のものになります。

是非とも流行りに乗るわけではありませんが、非常に参考になりますのでご参考にして頂ければと思います。

海外でのステーキカット実例を代表的な部位でまとめ

業務間(業務用)の繋がりを作っているサイトであるエムマート市場において販売される牛肉のほとんどは、部分肉の販売になります。

珍しいものから一般的によくあるものが多数ありますが、全ての部位において分割し、料理用途に応じて作業ができる。もしくは、牛肉を生かす事は難しいものがあります。

今回は、代表的な料理用途である「ステーキ」を中心にどのような部位を使っていけば良いのかご紹介致します。

但し、交雑やホルスタインのように全体的に若干硬めものについては、それぞれの販売先で問い合わせてみて、柔らかくする方法やどのようにしたらステーキにいかしたらよいのか聞いてみるのもよいかもしれません。

日本においては、ステーキといえばヒレやサーロインと思い浮かべるかと思いますが、海外においてはそのステーキカットの種類は、非常に多く存在します。

日本人が食べやすいように焼肉カットされたものが多いですが、このところの通販や日本の食文化の変化から1ポンドステーキなどの肉厚でボリューム感のある商品が目立つようになってきました。

そういった点から海外でのステーキに着目しながらどのようにステーキをカットされているのか実例をあげながら記載していきます。

また、使用する牛肉は、輸入も使用できますが国産牛においては、濃厚で脂の味が濃い和牛よりもホルスや交雑などの肉自体の味が濃いものを使用し、熟成などのやわらく仕上げることが必要です。




サーロインステーキ

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海外では、ストリップロインといわれるサーロインは、牛の体の中でも運動量が比較的少ない部位のため、やわらかで適度に脂肪が入り込んでいて、うまみ、風味ともに最高の部位。「サーロインステーキ」として人気が高いです。

作業工程のポイントは、ステーキの「顔」づくりがポイントのためトリミングが重要な要素になってきます。以下のように注意しながら作業していきましょう。

  • 背脂肪は均一な厚さにトリミングします。
  • バラ足の長さは均一にします。
  • 背脂肪とロース芯との間にある黄靭帯(こうじんたい)といわれる太いスジを除去します。

この3点が非常にポイントとなります。

ステーキのバリエーションとしては、「ニューヨークカット・ステーキ」(焼き上げてから切り分けて食べる)や、ミックススパイスでデコレーションした「スパイシーステーキ」があります。

切り分けて食べるステーキについては、家族などで分け合って食べるタイプのステーキは「ハレ型」となります。

また、スパイス付きのステーキもコショウや塩だけでなく新しい発見の味が楽しめるようなステーキになっていますので、参考にしたい部分です。

部分肉からのトリミング

裏側のスジ、汚れをトリミング。
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バラ足と反対側の脂肪を5cm幅でカットします。
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この脂肪の下に走っている太いスジ(黄靭帯)を除去します。
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表面の脂肪の汚れをトリミングしていきます。
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表面脂肪を10mmアンダーに整形して、ステーキの「顔」を整えます。
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ニューヨークカット・ステーキ

リブ側から5cm厚さでカッティングします。4~5人前のステーキができます。
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ニューヨークカット・ステーキ
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サーロインステーキ

厚さ2cmでカッティング。(これにミックススパイスをかけると、スパイシーステーキになります。
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サーロインステーキ
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バリエーションステーキ
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サーロイン照り焼きステーキ

スライサーもしくは手切りで1cmの厚さにカッティングしていきます。
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サーロイン照り焼きステーキ
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うちももから作るステーキ

うちももは、海外においてトップサイドといわれています。

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モモ系は全般に赤身の多い部分。赤身が多いということで、これは赤身肉のうまさでもあります。

一般的には販売しにくい部位といわれますが、その特徴をいかした商品をづくりをし、正しい調理法を伝えていくことがモモ系の取り扱う上での重要なポイントになるのではないでしょうか。

トップサイドの商品づくりのポイントは、まず肉質の異なるうちももとカブリとを分割してから、商品づくりをすることです。そして、作業効率をよくするため、柵どりしてから商品づくりをすることです。

1つの柵どりからはロースト用、ミニステーキ用、焼肉用などがとれ、その後はだれがカッティングしても均一な商品ができる

この柵どりの基準を守れば、どのような人でも商品が作れます。誰もが同じものが作れることが重要ではないでしょうか。

ここでは、「ミニステーキ」をとっていますが、この商品のポイントは厚さで、肉のうまさは厚さにも関係していきます。薄くカットしていくと肉汁の豊かさが失われパサついたものになりますので、注意が必要です。

また、カブリなどの端材は、ミンチなどに使われますが、ロス率を考慮したい場合は、オーダーカットもしくは、グリムキのウチモモを選ぶとよいでしょう。

うちももの部分肉から小割・すじ引き

スジに沿ってカブリをめくり取ります。
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1=ウチモモと2=カブリに分割します。
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さらにウチモモは、スジ、脂肪の汚れをトリミングします。
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内側のスジもトリミングしておきます。
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整形後のうちもも
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ハーフカットステーキ

整形の終わったうちももを厚さ2cmでフルカットします。
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これを2枚に切り分けると手頃な判のステーキになります。
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ハーフカットステーキ
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うちももの柵どりからミニステーキ

ハーフカットステーキをとったあとのウチモモは、肉厚の薄い側を7cm幅のところでカットします。
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残りの部分を、向きを変えて繊維に平行に4分割します。
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計5つに分割したうちもも。(このうち形の整った2,3をミニステーキにします)
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2,3のカット面を下にして、肉厚に平行に2等分にします。
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それぞれのサクを厚さ2,5~3cmでカッティングします。
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ミニステーキ
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ともバラからつくるステーキ

友バラの1部分であるナーベルエンドブリスケット(ショートプレート)は、全体的に脂肪分が多く、赤み肉と脂肪とが層をなしています。肉質は少々かたいですが、うま味成分を多く含んでいますので、煮る、焼くなどの調理に適しています。

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「バラ」というと、すぐ、「やすかろう、悪かろう」のイメージもありますが、調理を工夫すれば赤身肉では及ばない味を持っている部位です。

また、一頭の牛の中では重量構成比の大きな部位なので、十分に付加価値をつけたものにし、残さないことが重要になっていきます。

それぞれの目的に応じたカットをして、均一なアイテムづくりを作ることが大切です。トリミングはカッパ、スジ、脂肪などの除去で、歩留まりは悪くなりますが、十分に行う必要があります。

ロールプレートステーキには、通常スライスにされている部分も、「巻く」ことによってステーキの顔づくりができ、赤身と脂肪のコントラストのきれいなステーキができます。

友バラ部位から整形

表面の脂肪、スジ、骨肌をトリミングします。
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裏側のカッパの変色部分、汚れなども除去します。
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外側2cm位を骨ヤマ断面と平行になるようにカットします。(整形のため)
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3の断面に平行に、10cm幅でカットし、2分します。
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それぞれのピースを第1肋骨で2分割します。(計4分割することになります)また、血管などはきちんと除去しておきます(苦みがでます)
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ロールプレートステーキ

4分割後の写真の2の部分を使ったステーキです。粗びき胡椒をすりつけます。
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脂肪面を外側にして巻き糸でしばり、1,5cmの厚さでカッティングしていきます。
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ロールプレートステーキ
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カルビステーキ

ボンレスショートリブ。ふつう4枚入りで1ピースになっています。
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骨肌を除去後、厚さ2cmで繊維に直角にカッティングしていきます。
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カルビステーキ
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サイコロステーキ

チャックショートリブ。これも4枚1ピース。骨肌、裏スジをトリミングします。
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骨ヤマに沿って3~4分割し、さらに1本のサクを2等分してから角切りにします。
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サイコロステーキ
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まとめ

今回は、代表的な部位を使用したステーキづくりを紹介していきましたが、全体的に大切なのは、どの部分からどの部分までがやわらかくなりかたくなるなるのかです。

そこを抑えることによりどのようにしてアイテムづくりが決まってきます。

また、エムマート市場においては、格安商品コーナーなど安めのもの販売していますし、多数の品種と様々な部位が販売していますので、試してみるのもよいのではないでしょうか。

ただ、そのためには様々な部位を食べなくてはなりませんが、肉を知るうえで重要なことではないでしょうか。