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エムマートの食材卸売り場にある牛肉の活用方法・「ともばら」部位の「そとばら」編

約 6 分
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御覧頂きありがとうございます。

今回は、エムマート(食材卸市場)に掲載されている、「ともばら」を分割した「そとばら」についてご紹介していきます。

前回においては「ともばら」について掲載しておきましたので、お時間があれば読んで頂ければと思います。

牛肉の「そとばら」部位を徹底解剖!

前回に引き続きの記載となりますが、エムマートには様々な業務用食材が販売されております。その中には国産の牛肉や輸入牛肉、品種においては貴重な日本短角種などの様々な品種が販売されています。

しかし、どのような品種があろうとも商品自体の活用の仕方がわからなければお客様の訴求に応える事ができません

今回は、和牛や交雑牛を中心によく活用されている商品化までの方法や取り扱いについて留意すべき点、また、「ともばら」部位を分割した後にでてくる「そとばら」部位について記載していきます。

多くのお店では、切り落としや焼肉に使われているこの部位は、どのように小割(分割)を行えば焼肉などの商品になっていくのかなど、その一例を紹介していきます。




「ともばら」部位のすじ引きと整形(右側)

そとばら部位において留意すべき点とは、骨肌、軟骨が多いことから、これらを完全に取り除く必要があります。

それは、人が食する事によって不快を感じるもので、異物となります。食肉全般に言えることですが、人に異物と言われるものが、骨、血管、しこり、残毛が代表的です。

また、残毛においては、人間のものと動物の2つがありますが、動物において毛の生え変わり時期に毛が抜けることから注意すべき点だと言えます。また、脂肪をつけ過ぎない事がポイントとなっています。

表面の幅広いすじを手で剥ぎ取ります。

  • 左端の脂肪を端から端まで切り落とします。
  • 次に、手ですじを持って引っ張り剥がします。かぶり部位末端のところで、すじと斜め横に(点線)つながっているところでナイフで切り、そのまま次のすじと一緒に一枚のすじとしてフランク末端まで剥ぎ取ります。

※左端にナイフが入ってないと上手に剥がれません。(豚と同じです)

そと1

脱骨間のすじを引き、脱骨したあとの骨肌、軟骨を完全に取り除きます。

骨肌、軟骨を丁寧に取り除きます。

×印のところは特に多いので注意が必要です。
そと2

裏返してかっぱのすじの引きやすいように、手で平らになでます

フランク上のかっぱ肉は、表面のすじを引き、点線より切り離します。
※かっぱ表面を手でなでると、表面が平らになってすじが引きやすくなります。

そと3

かっぱ表面のすじを引き、余分な脂肪、印、汚れを取り除きます

まず、フランク部位の方よりかっぱの表面すじ全体を引きます。次に、余分な脂肪と印、汚れを取り除きます。
そと4

かっぱ部位下側の脂肪が厚いものは、先にかっぱ肉を取り除き、その下の脂肪を6ミリ位残して余分な脂肪を除きます。
※小割しないで、大きいまま商品づくりするときは、図のように両端の脂肪、その下のすじまできれいに取り除く方がよいです。(品質の価値があがるため)
※薄いかっぱすじが、透けるように幅広く上手に引けるようにしなければなりません。
※かっぱ肉は硬いので、かっぱ上面のすじを引き、かっぱ肉を取り除いてひき肉かしぐれ煮によく使われる。

フランク部位のすじを剥がして、取り除きます

フランク部位上面の黄色い厚いすじを剥がしてとります。
そと5

そと6

そとばら部位の商品づくり

皮下脂肪に覆われ、脂肪が多く、肉質は硬いがこくがあり味があります。そとばら部位の、かた側は肉厚で、フランク側にいくにしたがって肉薄になります。(品種や品質によっても違いがあります)

そと7

かた側Aは肉厚部分は、単品で商品づくり(すきやき、シチュー、しゃぶしゃぶ用、切り落とし)ができます。かた側Bは、単品で商品づくりはしません。必ず赤身肉と合わせて商品づくりする必要があります。

ともばら部位の小割

かぶり部位を取り除きます

※ばら部位とかぶり部位の境に沿って取り除きます。

そと8

ともばら部位を3つに分割します

そとばらを3つに分割し、A,B,Cとします。
※図のようにAは、そとばらの肉厚部分、Bは、間、Cはフランク部位に分割します。

  • Aのばら部位は、肉厚でシチュー、すきやき、しゃぶしゃぶ用にできます。
  • Bのばら部分は、肉付きが薄く脂肪が多いので、赤身肉との合わせ切りがよいです。
  • Cのフランク部位は、赤身肉で柔らかくて味もよいです。

そと9

Aのそとばら肉厚部分のすじ引きと整形

裏側のすじを引き、余分な脂肪を取り除きます

そと10

  • 上に細長く付いている肉を、先に取り除き、脂肪を綺麗に取り除きます。
  • 血管も綺麗に取り除きます。

そと11

外側脂肪を取り除き、すじを引きます

外側脂肪を取り除き、その下のすじを引きます。
※かぶりは硬いので取り除いた方が良いです。

Aの肉厚部分の商品づくり

図のように3つに柵どりします。
そと12

  • Aは、肉厚でサシも入り、柔らかいので焼肉などによく使われます。
  • Bは、肉付きのよいものは、サシも入り見栄えもよい部位ですが、薄いものは価値がおちます。焼肉や切り落としなどに使われます。
  • Cは、肉付きが薄く、中に脂肪が入っていて硬いです。
しゃぶしゃぶ用
しゃぶしゃぶ用

そと14

ともばらかぶりの整形とすじ引き

裏側のすじを引き、余分な脂肪を取り除きます。
※かぶりは、肉付きが薄いがサシも入り、味は良いのですが変色が早い。

そと15

そと16

焼肉用(例)
焼肉用(例)

Bのそとばら部位肉薄部分のすじ引きと整形

そと18

外側の脂肪を取り除き、すじを引きます
  • 外側のかっぱ肉を取り除き、脂肪を取り除き、その下のすじを引きます。
  • 内側の余分な脂肪を取り除きます。

そと19

商品づくり

肉薄ではありますが、ここまで整形すると脂肪も少なく商品づくりしやすいですが、食感や味もさほど良くないので価値が薄い。安価な切り落としとして使われますが、赤身肉と合わせた方がよいです。

そと20




まとめ

今回は、そとばら部位の商品ができるまでの工程を記載させて頂きましたが、品種、品質によっては違いがありますが、肝心なのは肉質をみてどのような用途や提供することが大切となってきます。

どのように肉を生かすのかは、知識と技術によって様々な価値を生んでいきますが、牛肉を知っていくと新たな発見が多く存在します。是非ともこの事例を通して活用していきたいものです。

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