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今回は、「そともも」部位についてご紹介していきます。

「そともも」とは、どのようなお店にとっても扱いにくい部位といっても過言ではありません。

それは何故でしょうか?

このそともも部位についての対策を解説していきます。

国産の牛肉のそとももをうまく活用する方法とは?

エムマートにおいて掲載されている国産牛肉には様々がありますが、もも部位を全体的にみていきますと「らむいち(らんぷ)」以外は、単価が非常に安い傾向がみられます。

これは、特に「そともも」にも言えますが、「硬い」という点です。

サーロインなどの高級部位は非常に柔らかい部位となりますので、ステーキに活用でき、一枚あたりの単価が高いというのと、商品自体高級部位という属性がありますので、値段も効果になります。

しかし、そともものように硬い部位であり、高級ではありませんので比較的安いものになります。

エムマートにおいての価格から見てみると、サーロインと比較してみても1キロあたり1000円以上違うものがあります。そとももは、しゃぶしゃぶ用やこま切れなどによく使われる傾向がありますが、そんな安い部位を使っても利益を確保しているお店もあります。

ナイフの切り込み多く使用し(繊維を切断しているため柔らかさが増します)、焼肉用にしたり壺漬け(調味液で味を調え、柔らかくする)にして提供すればで値付けが高価になるなど、工夫をしていけば必ず良いものが出来上がります。

しかし、そのような工夫といえど、そともも部位の特徴や特質などを知っておかなければより良い商品化ができません。

今回は、そのような使いづらい「そともも」部位を徹底的に抑えながら商品化までの一例を紹介していきます。

「そともも」部位は、もも系の部位では最も運動量の多い部位です。

したがって、全体的に肉のきめは粗く、肉質はやや硬い部位となりますが、薄切りや煮込みに用いれば問題ありません。そとももは、「はばき」「しきんぼう」「なかにく」の3つに分けられ、「はばき」は、すねに近い特質をもっています。

また、「はばき」を分割していきますと、「せんぼんすじ」という部位がとれ、多くのすじの集合体にもかかわらず、すねに近い特質をもちながらホルモンのような食感をもちあわせているため、品質によってですが「焼肉用」としても扱われています。

「しきんぼう」は、最もきめの粗い部位ですが形状が整っていますので、使用目的によっては利用範囲が広がります。

「なかにく」は、きめはそれほど粗くありませんので、一般的な牛肉料理に利用できます。欧米では、この部位を生のコンビーフ(チルド状態で一週間位塩漬けしたもの)に加工して市販います。また、肉質が硬いにもかかわらず好んでこの部位を調理の素材として利用しています。

また、一部の地域になりますが、輸入牛の「そともも(シルバーサイド)」赤身肉と味わいを用いてしぐれ煮に使用しているところもあります。

そともも部位の分割と筋引き(左部位)について

そともも右部位の分割と整形は

はばき部位を分割します

境目に沿って、そとももよりはばきを取り除きます。

そともも1

 

まくら(しきんぼう)部位を分割します

  • すじに沿ってしきんぼうとなかにくの境目にナイフをいれ、まくら部位を切り離します。

※すじといっても、ごく薄いすじです。これをまくら部位に沿って切り離します。まくら部位はまるみがあるので注意しなければなりません。

  • まくら部位のすじを引きます。

※皮下脂肪は薄く残した方がよいです。

そともも

そともも部位、こそともも部位の分割

  • 先に、そともも部位上面、はばきを分割したあとの脂肪、その下のすじを取ります。
  • そともも、こそともも間の太いすじに沿ってナイフを逆手に持ち、そともも、こそとももを分割します。
  • ナイフを逆手に持ち、こそともものすじを引きます。

そともも3

はばき部位の分割

先に、食い込んでいるすじを出し、すじを引きます。

そともも4

次に、せんぼんすじ部位を分割します。

せんぼんすじに沿って両側にナイフを入れ、アキレスけんの方よりめくりあげ、せんぼんすじ部位を取り除きます。

はばき部位を分割します

すじに沿ってナイフを滑らせるように入れ、分割します。

そともも部位の商品化

肉厚の赤身肉で、肉の目も変化しているやや硬めの部位です。特に肉の薄い部分は硬いです。すき焼き、しゃぶしゃぶ、たたき、佃煮、切り落とし、カレー用に使われること多いです。

商品化の例

肉薄の部分は、特に硬いから切り離してひき肉用やカレー用にします。
そともも5
これは、肉の目に直角に切るために分割するもので、ロスは出ますが本格的なしゃぶしゃぶ、すき焼き用に商品づくりするのによい方法です。

3分割後いちぼ側
3分割後いちぼ側

切り落とし用にも、このように三分割したほうがよいです。また、肉厚のものは、さらにこれを切り開いて商品化します。小さいものは、横に2分割して商品化してもよいです。
※切り落とし、すき焼き用には、そともも部位の単品ではひかえた方がよいです。できれば「ばら」部位と混ぜあわせることにより、味がよくなります。

まくら部位(しきんぼう)の商品化

まくら部位(しきんぼう)は、皮下脂肪が少し付いた赤身肉です。形、大きさはよいが肉質はやや硬めで、調理すると(火をいれると)ちぢむ性質があります。また、商品化においては。しゃぶしゃぶ、ローストビーフ、切り落とし、シチュー、カレー用、たたきなどによく使われます。

そともも7

こそともも部位の商品化

薄い三角形をした小さい部分肉。肉質は硬く、味はあまりのっていない。商品化においては、シチュー、カレー用、ひき肉に使われることが多いです。
そともも9

はばき部位の特徴と商品化

二つの部分からなる肉付きの薄い、やや硬めの赤身肉。すじはそれほど多くなくすべて取り除くことができます。Aの部分は切り落とし、カレー用に。Bの部分は、焼肉、たたき、シチュー、切り落とし材用に使われます。
そともも12

せんぼんすじの商品化

せんぼんすじと呼ばれるようにすじの多い部位です。細長い断面の小さな赤身肉で、すじが入っているわりにはやわらかいです。また、5ミリの厚さに切って「カツ」にしたら独特な美味しさがあります。
そともも11

そともも13

焼肉用
焼肉用

牛肉のコラム

冷凍肉の上手な解凍方法

冷凍肉は、低温でゆっくりと解凍するのが原則です。この目的は、肉のうまみとなっている肉汁が急に流れでないようにするためです。

仮に、冷凍肉を夕食に利用する場合は、肉の大きさ、季節によっても違いますが、前日の夜か当日の朝のうちに冷蔵室に移し、ゆっくり解凍してください。

良くない解凍方法としては、室温に放置するとか、流水や温湯に浸けることです。いずれの場合も肉の風味やうまみを損なう原因となります。

料理の目的にもよりますが、なるべく半解凍の状態で調理するのが良い方法です。煮込み用の角切り肉は、このシャーベット状態のものを利用するに限ります。

半解凍状態なら肉汁も流出することなく、煮汁の中にうまみが溶け込みおいしく利用できます。また、薄切り肉をしゃぶしゃぶにする場合も、同様に肉汁のロスを心配する必要があります。

ローストビーフやステーキに利用する肉は、うまみが流出しないようにゆっくりと時間をかけて解凍しましょう。

冷凍肉を販売するため、店頭で解凍しているものがあります。店頭でその旨表示しているものは購入の際に取り扱いに注意できますが、表示されていないものは肉の一部がまだ凍っている場合があります。家庭に持ち帰り開封すると、通常以上に肉汁がでているものがそれです。このような肉は、時間が経つほど品質が悪くなり風味を損ないますので注意が必要です。

まとめ

今回は、そともも部位について記載していきましたが、料理用途においては一例にすぎません。そとももは、地域や肉質、品種などによって多くの違いがでます。また、冷凍肉を扱う上での留意しておかなければならない事も記載させていただきましたが、常温や流水、温湯などで解凍しまうと、せっかくのお肉が台無しになってしまいます。

通販でもよく見られますが高級肉においても最近は、冷凍したものが多く存在しています。

創意工夫によっていかなる商品でも確かなものができあがりますが、エムマートにおいてもそともも部位を購入を検討する上では、扱っている業者に必ずどのような活かし方があるのか問い合わせてみるのもよいでしょう。

自社においても掲載しておりますので、是非とも活用して頂けれよいのはないでしょうか。