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国産牛肉にある和牛の格付とは?

約 6 分
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ご覧頂きありがとうございます。

国産牛肉を分類すると「和牛」「交雑種」「乳用種」と品種別に分けられます。

品種別に分けられた価格や品質などはどのように区分されているのでしょうか。

「A5」が一番いい!

テレビや牛肉を購入する際にふと気づくのではないでしょうか。

「A5?」「いいの?」

日本国内では食肉の公平な価格を決定するために「日本食肉格付け協会」が牛、豚、それぞれの部分肉を含めた格付事業を実施しています。

では、どのような基準で格付けされているのか。今回は、格付けの歴史から現況などをとおしてご紹介していきます。

国産牛肉には品質を見定めた基準があり、価格決定の根拠としている

格付け制度の歴史には、昭和36年に牛・豚枝肉取引規格が農林水産省の承認を受け設定されました。

当時の畜産振興団による豚枝肉の買い入れを契機に、畜産物の価格安定に関んする法律に基づき、現在の日公益法人本食肉日本食肉協議会が格付け機関として格付け業務を行いました。

その後、中央卸売市場を中心に全国に広まり、等級ごとの価格を基準として価格が決定するようになりました。

「同じ品質のものは、全国どこでも同水準の価格で取引」されているのは、規格格付けが行われているからです。

等級別の価格基準が重要な役割をはたしているため、食肉流通の制度として日本では定着しています。

現在の格付け事業は、昭和53年2月に新たな格付け機関として設立した「公益社団法人日本格付協会」が継承し、部分肉を含めた格付けを実施しています。

枝肉取引規格は、定められた解体整形方法によって処理され、牛では冷却された枝肉を分割して、左側の枝肉の第6~第7肋骨間で平切りされたものを判定し、判定された枝肉には赤色で等級表示され、押印されます。

この押印に「A5」という表示されたものが基準になって価格の決定の基準にもなっています。

牛枝肉の格付けとは

牛枝肉の格付けは、昭和63年に、「枝肉重量」「外観」「肉質」を評価し、「特選」「極上」「上」「中」「並」「等外」の6等級の総合評価方式から「歩留等級」と「肉質等級」の分離評価方式に変更されました。

豚枝肉については、総合評価で行われています。

たまに聞く「特選」や「極上」という表示がありますが、これらの名残りからきています。ただ、表示に関する法規から根拠がない場合は誤解を招くため、表示してはならないことになっています。

「歩留等級」とは?

歩留等級は「胸最長筋(ロースの芯)の面積」「ばらの厚さ」「左半丸(枝)冷と体重」「皮下脂肪の厚さ」の各測定数値を計算方式に当てはめ歩留基準を算出し、A,B,Cの歩留まり等級を判定します。

歩留等級
歩留基準
歩留
72以上
部分肉歩留が標準より良いもの
69以上72未満
部分肉歩留の標準のもの
69未満
部分肉歩留標準より劣るもの




肉質等級とは

肉質等級は、「脂肪交雑」「肉の色沢」「肉のしまり及びきめ」の4項目について判定し、最も低く判定されたものが等級に格付けされます。

ただし、肉の色や脂肪の色においては客観視されているため、基準の写真による判定となります。

脂肪交雑とは

脂肪交雑とは、いわゆる「サシ」「霜降り」のことです。

肉の繊維の合間に入る脂肪になりますが、脂肪交雑の判定には胸最長筋(ロース芯)および周囲の筋の状態により、5~1の5等級で区分され、判定にはビーフ・マーベリング・スタンダード(B・M・S)のNo1~12の基準が適用されます。

【B・M・S】とは

赤身の肉にどれだけサシが入っているかのかを写真で示した牛脂交雑基準。

12ランクに設定されており、No12が最良。No1が肉質等級1、No2が2等級、No3~4が等級3、No3~4が等級3、No5~7が等級4、No8から等級5となります。

肉の色沢とは?

肉の色沢は、肉の色と光沢の複合判定となります。

肉色は鮮紅色を標準的な色値として、ビーフ・カラー・スタンダード(B・C・S)で7段階の基準が定められています。

光沢は肉眼で判定し、「かなり良いもの」から「劣るもの」までの5等級で区分されます。

【B・C・S】とは

「肉の色沢」のうち肉色の適用基準をいいます。

牛肉の色を評価する基準になりますが、No1~7でランク付けされます。7に近くなるほど紅色が強くなる。

肉の「しまり」および「きめ」とは

肉の「しまり」および「きめ」は、筋肉中の水分が脂肪に置き換えられた脂肪交雑の程度の高い肉は、保水性が高く、よくしまりますが、一般的には若齢で筋肉中の水分の多いものは、しまりが劣ります。

きめは、筋肉を形成する1次筋束の太さをいい、この太さが細かいか粗いかを判定し、5等級に区分されます。

脂肪の色沢と質とは?

脂肪の色沢と質は、脂肪の色、光沢、質の総合判定で、色については、ビーフ・ファット・スタンダード(B・F・S)により7段階に定められた基準と、光沢と質を併せて5等級に区分されます。

【B・F・S】とは

「脂肪の色沢と質」のうち脂肪の色の適用基準になります。

No1~7でランク付けされ、No1が白色で、No7に近づくほど黄色味をおびます。




等級の表示とは

枝肉の表示は、「歩留等級」と「肉質等級」を連記して、「A5からC1」までの15区分の表示となります。

肉質等級と表示

また、枝肉に瑕疵(かし)の認められるものは、その種類によって等級に付記して表示されます。

牛肉の瑕疵とは?

瑕疵とは広義でキズという意味になります。

瑕疵の種類区分と表示

瑕疵の種類 表示
多発性筋出血(シミ)
水腫(ズル)
筋炎(シコリ)
外傷(アタリ)
割除(カツジョ)
その他

まとめ

今回は、専門的な内容になりましたが、牛肉を仕入れる方にとっては覚えておく必要があるものでしたし、また、一般的にスーパーや専門店などで牛肉を購入される方にとっては、何を根拠でA5なんて表示しているのかなど参考になればと思います。

牛肉には厳しい判定による基準がはじめてあって価格が決められている。

そのように感じていただければと思います。ただし、あくまでも基準であって、専門店や卸業者は独自の目と経験をもって牛を選んでいます。

あくまでも格付けは参考程度です。

人間の優劣をつけるのは難しいように牛肉も生き物ですので、難しいです。

私も毎週、牛肉を仕入れていますが、失敗の連続だと思うことは多々あります。

ただ、安定価格というのも参考にすぎません。

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