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炭火で焼肉をする時の焼き方には牛肉の中心温度が【肝】!

約 6 分
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ご覧頂きありがとうございます。

さて、炭火でのお肉はどのように焼いていますか?

なんどもなんども肉をかえしたりしていませんか?

お肉の焼き方には様々ありますし、それぞれの好みの焼き方があります。しかし、おいしくいただくには大切な【肝】があります。

今回は、おさえておきたい【肝】についてふれていきたいおもいます。

牛肉の焼き方には、肉の温度変化などで肉の味わいが変化する。

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牛肉は、人体にとって重要かつ最高のタンパク源として、私たちの健康作りにはもちろんのこと、広く食文化全般に貢献してきました。ところが最近、肉はもう十分ではないかと、肉食を抑制するような傾向がみえてきました。若い女性は、美容上、高齢者はコレステロールが心配だとかの理由などあげられますが、いずれも生半可な情報によるものだと思います。

食肉のもつ栄養的価値は、これからさらに追求されていくと思われる固有の機能性、合理性を考えるとき、もっともっと評価されてしかるべきです。とくに高齢化社会を迎え、ただ単に、長く生きている状態でなく、いきいきとした、健やかな生活を送るために、食肉はかかせない食品です。

私たちはとかく、欧米の情報をうのみにする傾向があります。肉は飽和状態だとか、脂肪は摂り過ぎだから、抑制が必要というのもその一つだと思われます。

日本人の食べている食肉の量は、まだまだそんなに多くはありません。欧米の中でも、比較的日本人と似たような食形態をもつ、スペイン、イタリアといった地中海沿岸の諸国と比べても、イタリアを100とした場合、スペインが80に対し、日本は50ほどです。アジア諸国の中でも、中国、韓国よりは高いのですが、台湾の80には及びません。

日本人が肉を食べるようになったのは、明治以降(民衆)ということになっていますが、実際に庶民が日常的に肉を食べるようになったのは、第二次大戦後の、しかも
昭和30年頃からです。

これたを考えあわせると、日本は肉食の後進国、飽和状態どころか、やっとスタートラインについたところといっても良いのかもしれません。

いまここで、肉を食べるのをやめてしまったら、ここまできた長寿に歯止めがかかるのではないかと心配する声もありました。




肉の効用

肉の最大の効用は、すぐれたタンパク源であり、バランスのとれた栄養源であるという点でしょう。さもなければ、これほど長い間、人類が肉を食べてきた歴史を説明づけることはできないでしょう。

動物性タンパク質なら、魚を食べていればよいではないか、というかもしれませんが、必須アミノ酸などの栄養素成分の摂取には、魚も肉も必要なのです。
その肉も、牛なら牛ばかりに偏らず、豚も鷄も、マトンもと、まんべんなくが望ましいといえます。

食肉は調理法によって栄養成分が随分違ってきます。ですから、ゆでるとか、角煮のように、肉の脂肪分をぬいて食べるような工夫も良いと思います。

もう一つ、肉の効用で忘れてはならないは、スタミナ源という点ではないでしょうか。

動物性のタンパク質を摂ると、精神的に弱くなるという菜食主義の人たちもいましたが、そういう人は長い目でみると、どうしてもバイタリティーに欠ける傾向があるようです。これからの国際社会をたくましく生き抜くためには、肉による体力づくり、精神力づくりは必要不可欠でしょう。

牛肉の基本的な調理

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料理と材料

牛肉の料理は、素材をいかにおいしく調理するかで価値がきまってきます。食肉の調理が難しいのは、このおいしく調理する技術をマスターすることにあります。また、料理の出来上がりは素材によっても決まることもあげられます。

タンパク質と熱凝固

牛肉の調理の目的は、肉を加熱することによりタンパク質を熱凝固させる。そのとき注意することは、畜種により仕上がり時の中心(内部)温度が異なり、中心温度を超えるとタンパク質が急激に熱凝固し、固くなり、まずくなります。したがって、畜種別に調理の仕上がり中心温度を知ることが重要です。

また、食肉の調理では、余熱が味に対して微妙な影響をあたえるので、その点を考慮して仕上げることが大切です。

牛脂について

牛脂は、口の中で溶ける温度が違い、牛脂は約40℃(品種によって違います)、豚脂は口の中の温度より低い約28℃で溶けます。

このため牛肉は、すきやきやステーキなどの熱い料理に向き、豚肉は、コールドミートやチャーシューなおどの冷たい料理に向いています。また動物性脂肪は、嫌われる傾向にありますが、肉のおいしさは脂のおいしさでもあるように、赤身にたいして20%程度の脂肪が美味しいといわれています。




仕上がり中心温度について

食肉の調理は、加熱温度で肉のおいしさややわらかさが大きく変わります。牛肉、豚肉、鶏肉の畜種によって仕上がりの中心温度は異なります。したがって、食肉の調理は、加熱方法と温度コントロールの調理といってもよいかもしれません。

一般的に食肉は、熱凝固する前後のときが美味です。肉を焼くときは、中心温度が凝固点(65℃前後)に達するまで、表面はある程度焦がして香味を引き出すようにするとよいです。したがって、ローストビーフやステーキを焼くときは、柔らかい肉を厚くきり、強火で表面をある程度まで焦がしながら内部の中心温度を適度に調節することです。

ここで気をつけることは、牛、豚、鶏肉とも、温度帯を超えるとたんばく質が急激に凝固し、固くなり不味くなります。したがって、食肉の調理の一番のノウハウは、畜種別の仕上がり中心温度帯をきちんとマスターすることにあります。

蛇足ですが、ローストビーフの中心は、48℃くらいにしてオーブン庫内で焼くときは、(庫内温度)は120℃が非常にジューシーになります。

まとめ

いままで肉に関しては、栄養面や、おいしさ、見た目の豪華さ、食べた後の満足感などの感覚的部分の評価が大きいように思いますが、これからは、それだけでは物足りない時代がやってくるかと思います。

機能性食品ということがさかんに言われてましたが、これから注目されると思われるのは、まさにその部分です。その食品がもっていいる人体に対する機能、例えば体調の維持とか、さらには疾病の予防とか、血管壁をつよくするとか、肉自体がもっているかもしれない未知の物質の発見や有用性を通じて、人体に対する機能性を追求していく方向です。

とくに、肉の内臓類は、ホルモンをはじめ、多くの有用物質の宝庫ですが、いままであまり注目されていませんでした。今後の研究の待たれるところです。さらに加工技術の改良によっても、肉利用の拡大に大きな期待がもてます。また、微生物の遺伝子操作で、有用物質を作ることがさかんですが、そういう技術の肉への応用も考えられています。

このように考えてきますと、肉とのつきあいは今後、無限のひろがりを期待することができます。より健康に、より豊かに、肉を暮らしの中に取り入れていきたいものです。