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ヒレより希少な肉部位の【千本】すじとは?

約 6 分
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ご覧いただきありがとうございます。

今回は、『千本すじ』という部位にふれていきたいと思います。

千本すじとは、そとももという部位の一部分にすぎませんが、一頭に対してわずか数百グラムしかとれない非常に希少な部位を紹介していきます。

ヒレは、部位の中でも希少とされ、高級な部位とされていますが、とれる量においては一頭に2本(1本2~4キロ)とあります。そのヒレをもこえる希少な部位とは何でしょうか?

その味わいは濃厚かつ、ホルモンのシロのような食感は、『肉の上シロ』といっても過言ではありません。

千本すじとは何か?

解き明かしていきます。

そとももという牛肉部位にある極わずかしかない小割した部位

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牛肉の部位名を全国的に統一したのは日本格付協会という団体です。

現在においてはスーパーなどでラベル表示してあるネック、かたロース、かた(うで)、リブロース、サーロイン、ヒレ、かたばら、ともばら、うちもも、しんたま、そともも、らんぷ、すねという名称で規定されています。

実際には、あくまでも全国的に統一してあるだけで地域によっては呼び方が変わります。

例えば有名な関東読みで「ヒレ」といいますが、関西では「ヘレ」といいます。

海外では、フィレというところと、テンダーロインとも言います。

牛肉自体は、複雑な筋肉組織の集合に成り立っていますが、それぞれの味や肉質の特徴から調理用途によって細かく小割りされ、その数は、200以上にものぼり、実際に言えば部位の数があまりにも多くなります。

この数の多さから全国的に大分類と中分類と小分類にわけられ、わかりやすいようになっています。

では、ラベル表示においては、どの分類になるかというと中分類の一部分となり、実際にはまだ多く存在します。小分類においては、小割といわれ、さらに細かい部分がせんぼんすじなどになります。

千本すじが販売されている業者はなかなかないと思いますが、実際にここまで小割していく手間や技術と知識や流通量を考えると手にいれるのは至難なことになると思います。

あくまでも噂ですが、業界内に広がったせんぼんすじがネットオークションで販売したところ、1本一万以上ついた話がでました。

知っている人は多々おられるかと思いますが千本すじを通してどの部位から派生し、どのような特徴があるのか記載していきたいと思います。




生体から牛肉部位まではどのようなに分割されているのか?

分割された枝肉(とも)
分割された枝肉(とも)

近年において、エンドユーザーの店内作業の省力化により、部位の細分化が進んでおり、この小割・整形・すじひきの作業が拡大しつつあります。

また、牛肉の部分肉においての原価計算は、各部位の特徴から焼肉、ステーキ、こま切れ、カレー用などの構成比を決め、積数比から原価を割り出して行く方法がとられています。

このことからもそれぞれの大分割から各部位の脱骨、部位のから小割・整形・すじひきと重要になってきています。

又、流通において、生体から枝肉(半丸)に枝肉から部分肉に部分肉から小割へとなっていますが、ここでは大分類(大分割)・中分類(部分肉)・小分類を小割としています。

大分割の名称

大分割の際にロースからももまでのところをともとよび、肩からうで、ネック部分までをまえとよびます。「とも」を後ろとはよんでいません。

骨付きもも・・・・部分肉でいう、らんいち、うちもも、そともも、しんたま、ともすねを含んだもの。
骨付きともロース・・・・部分肉でいう、リブロース、サーロイン、ヒレ。
骨付きともばら・・・・部分肉でいう、ともばら(上)、ともばら(並もしくは中)。
骨付きかた・・・・部分肉でいう、かたロース、かた(うで)、かたばら、まえすね。

となります。




分割において

骨付きもも・・・・第1尾椎からせん椎の第1~5番目まで。
骨付きともロース・・・・腰椎第1~腰椎第6と胸椎第7~胸椎第13まで。(枝は、6~7間で分割しあります)
骨付きともばら・・・・骨付きともロースと同じ。
骨付きかた・・・・頚椎の第1~第7と胸椎第1~第6まで。

以上が枝肉から部分肉までの分類となります。

名前と形をおぼえる事が大変な作業ですし、枝肉自体は、生体を半分に割ったものなので一頭で枝が2体となり、部分肉は各二本ずつとなりますが、これにより右と左とわかれますので、形と名前を覚えることが重要となります。

更にそれぞれの特徴を覚える前に全体的にどのように構成されているのか、どこがやわらかく、そして、かたいのかを知らないとそれぞれの部分肉と小割した状態の特徴がつかめないので知っておく必要があります。

そともも(部分肉)について

千本すじ

そともも部位は、ももの中でもよく運動をする部分で赤みが多い部分です。「しきんぼう」、「なかにく」、「はばき」の3つに分割できます。

関東では、そとももといい、関西では、そとひらといいます。海外では、シルバーサイドといわれています。

関西のほうでは、「なかにく」を「かけ」といわれ、しぐれ煮などに使われます。

肉質は、全体的にきめが粗く、硬い。「しきんぼう」は、他の部位よりやや肉色が淡く、弾力性があり「しゃぶしゃぶ用」に使われたりします。

「はばき」は、中央の「せんぼんすじ」を分割して、上面をすじひきした後に焼肉か、煮込み用に使われます。

このせんぼんすじは、写真でもありますが、すじがたくさんあり千本のように多いとの事から名づけられていますが、ホルモンのように食感があり、肉の味がこいのが特徴です。

「なかにく」は肉質によりますが、肉の目と血管さえ注意すれば焼肉にも使えます。

また、そともも自体の使われ方の多くは、かたさゆえにスライスものが多く、はばきだけ小割してスライスに使われ、はばき自体は、コマ材やミンチに使われることが多いです。

まとめ

牛肉の部位を知ることや部位名をおぼえることも大切なことですが、全体的な特徴をおさえながらどの部分が接合しているのか重要なことになります。

そうすることで、小割した部分の特徴も知ることができ、そうした中でようやく仕入れの見極めや原価計算の土台となることに繋がりますので、おさえておきたい部分です。

また、今回は、「せんぼんすじ」でしたが、写真でみるとおり一頭で2本しかありません。ヒレより重さがありませんので、非常に希少性は高いですが、手間と流通量で考えれば非常に店頭からでるのは困難かと思いますが、発見したら食べてみると良いかもしれません。



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