国産牛肉と輸入牛肉の赤身肉の違いとは?

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国産牛肉には、赤身肉といわれる品種があります。

そして、輸入牛肉には日本の牛肉とは違い、脂肪交雑(サシ)がほとんどありません。

食文化の違いもありますが、国産牛肉には脂も味わいあるという観点から肉の味わいを補うために脂やサシがあります。肉質の味わいをより深みを増すために脂やサシがあるんですね。

しかし、国産牛肉と輸入の赤身肉とはどのように違いがあるのでしょうか。

ただ、おさえておかなければならないのが肉屋と消費者とは赤身肉のとらえる視点が違うことがあります。赤身肉とはいったいどいうことなのか、ご紹介していきます。




目次

赤身肉には、品種の違いと部位によって赤身肉のとらえかたが違います!

実は、赤身肉としてとらえている消費者と肉屋の感覚の違いの原因には、品種の違いと部位の特徴が理解していれば消費者と肉屋のとらえかたが変わることはありません。

そもそも赤身肉とは、マグロのような赤身をしていることから赤身肉ときていますので、まずは赤身肉についておさえておかなければなりません。

肉屋と消費者との赤身肉の違いとは?

消費者からみれば赤身肉とは、脂肪交雑(サシ)が入っていないものを赤身肉としてとらえるのではないでしょうか。

しかし、脂肪交雑(サシ)が入ると・・・

リブロース

肉の繊維の間に脂肪が入り混じることから脂肪交雑といいます。お肉屋さんでは肉の繊維を「キメ」ともいいます。

キメの間隔によって「キメが粗いな!」なんて言葉を使い、キメの細かい部分と粗いとの違いで肉のやわらかさを判断にしています。少し蛇足にはなりましたが、この肉の繊維の間に脂肪が入っていないものを赤身としてとらえています。

しかし、肉屋さんの場合は基本的には部位で赤身肉として判断しています。

部位にはそれぞれ特徴があり、リブロースやサーロインを中心にサシが入る傾向にありますが実際には、もも部位になるとサシが入りにくくなります。

ですから、もも部位のうちももや外もも、しんたまなどは、赤身肉としてあつかわれます。

国内の牛肉には、まず、見栄えが尊重される傾向にあり、赤身肉は敬遠される傾向があるため売りづらく価格帯が安い傾向にあります。

ですから、サシが入っていないだけで嫌がる業者さんがいるほどです。

品種の赤身肉の違いとは!?

前述にもありましたが、サーロインやリブロースを中心にサシが入る傾向にあるといいましたが、実は品種によってもサシが入るものとはいらないものとあります。

国内の品種には大きく大別して、和牛、交雑種、乳用種の違いによって赤身肉としての違いがでます。

これは、肥育目的の違いの結果でもありますが、食用として販売される和牛は、見栄え、味がしっかりしていないと売れないためサシが入りやすい傾向にあります。

サシをいれるために競りにかける前にビタミンAを不足がちにすることによりに急激にサシがはいり、美しいピンク色にできあがるのです。

反対に乳用種は、牛乳をとるために飼育されるため売ることが目的ではないため赤身傾向になります。牛乳をとるための牛ですから逆にビタミン不足になりがちで弱ってしまうので、外ももあたりに注射を打ちビタミンを補っています。

ただ、乳用種自体は、安価で取引されるためミンチ材として使われることが多く、過去には「乳臭い」「脂肪のにおいが・・・」なんてことも言われていましたので、近年ではだいぶ飼育方法が改善され、競りのかけられる前には和牛と同様の方法で育てられています。

ですから、臭いが減り、肉の味がしっかりしている傾向になっています。

和牛のサーロイン

乳用種のサーロイン

交雑種は、基本的に和牛と乳用種の交配によってできるもので、味、色合い、肉質ともにこれらの中間となっています。

ただ、和牛も多くの品種があり、サシが入っているものと入っていないもの、育て方によって違いもあります。




国内の牛肉と輸入の牛肉の赤身肉の違いとは

ようやく本題ではありますが、写真をみて頂くとわかります。

同じ部位での撮影したものですが、和牛はやはりサシが入る傾向にありますが、乳用種と輸入は同じ赤身肉としてわかるのではないでしょうか。

ただし、よく見ていればわかるのですが、米国産や豪州産では肉のたるみを感じますが国産の乳用種だけはたるみがあまりみられません。

これは、食感に大きくおよぼします。肉が重力に引っ張られるということは、若干硬いと感じるのではないでしょうか。また、盤面をみればわかりますが、肉の色あいが濃い傾向にあるのは乳用種で豪州産では色合いが薄くなっています。

見た目の好みもありますが、赤身の色合いとしては若干豪州産がきれいかなと感じます。

ただ、しっかりとした形と脂肪の色合いが綺麗と感じるのは乳用種の方ではないかと思います。飼育方法が変えられてからは、綺麗な肉質にもなっていったようです。

昔の乳用種は、脂肪の色が黄色でしたからだいぶ改善されたようです。

まとめ

国産牛肉と輸入牛肉の赤身との違いは、色あい、しまり具合、脂肪色の違いあるとおわかり頂けたのではないでしょうか。

牛肉は、品種、部位、育て方によって味、見た目が大きく変わってきます。

肉といえどあなどれないといったところではないでしょうか。時代をこえても肉は愛され続けられていますが、牛肉の深みに飽きさせないものを感じます。

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この記事を書いた人

食肉販売技術管理士。 食肉のプロを養成する学校で「技能賞」を受賞後卒業。関東、関西中心に全国各地で食肉の技術と知識を学ぶ。 国産牛卸の(株)五十嵐商会にて、品質管理室室長を務め、牛の捌きを10年で5万頭の経験。現在は五十嵐商会(株)代表取締役。

近年では、NHK「あさイチ」に出演。「関西じゃらん」の特別付録にて牛肉の寄稿・監修も。

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