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業務用の牛肉の枝肉の仕入れには、大切なポイントがある?

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ご覧いただきありがとうございます。

今回は、専門的な内容となりますが、肉そのものの見極めについてふれていきます。

業者によって違いはありますが、必ず抑えているポイントがあります。

牛肉には、牛の血統、遺伝的能力の優劣、肥育方法、肥育期間、餌の種類などによって差が出てきます。

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黒毛和種のほかにも、短角種や褐毛和種があり、ホルスタイン種にも、いわゆるホルスタイン雄(ホルぬき)や乳廃牛(経産牛)で乳を搾り終わったあと三ヶ月くらい肉用に再肥育したもの、肥育しないでと殺するもの、また、最初から肉用として肥育された(めん=うまず)、これら異なった品種を交配したいわゆる「F1」とよんでいる一代雑種、二代、三代雑種などその品種は多いです。

これらの中でも、優れた品種はいえば代表的なものが黒毛和種です。但し、これらの品種であっても上質な肉をもったものもいます。しかし、これらが「上」にランクされたとしてもわずかしかいません。

また、サシが良くはいっていて一見うまそうに見えるが、瑕疵などがあって商品化にはきびしいものがあり、通称「化粧牛」、「ヒネ牛」とよんでいる方がいます。

うまい肉か品質があまり良くない肉を見分けるには、①品種②脂肪③肉色④肉質⑤年令の5つになります。これを抑えておけば仕入れの際の重要なものになります。

分割された枝肉(とも)
分割された枝肉(とも)

歩留りの見方

歩留りの悪い牛は、原価の高い肉になるから仕入れにあたっては、歩留まり状態までよくみておかなければなりません。

歩留まりを見るには、①脂肪のつき具合、②骨の太さ、③肉の付き具合でおおよその見当がつきます。(格付けだけで判断は危険です)

歩留まりを左右する決めては、脂肪の付き具合ですが、私が黒毛和牛の半丸、158キロから269キロの枝肉130本ほどの歩留まり計算した内で、脂肪の占める率は、薄いもので8%ほどから特に厚いもので40%を占めるものまでありました。

平均が約23%でしたが、半丸250キロをこえる枝肉に脂肪の厚いものが多かったのをおぼえています。

また、全体的に脂肪で覆われているものに、味や品質の優れたものが多い。枝肉に占める骨の割合は、細いもので8.9%で、太いもので14.1%で平均すると10%前後でした。雑種で骨の割合は11%~19%に及んでいる。




性別の見分け方

牛の性別には乳房(ちちかぶ)で見分ける。コブ状につきでたものが雄で、なめらかになっているものが雌です。雄は、市場に出回ることは希ですが、そのほとんどは雄の去勢された「ぬき」とよばれるものです。

脂肪交雑の見分け方

枝肉半丸のままで、サシの入り具合を見分けるのは非常に難しいですが、仕入れのベテランでも実際に捌いてみないとサシの入り具合や芯の大きさは判断しかねます。

現在では、肋骨の第六、第七間で肩きりされたものが多いですが、枝肉半丸のままでサシの入り具合を見分けるには、筋肉の露出面、内面脂肪、けんねん脂肪などの状態を総合的にみて判断します。

ももの筋肉露出面までサシが入り、けんねん脂肪も小さく上がっているものは、よい飼い込まれたもので上質の肉に仕上がっていうものが多い。

肉質、きめと締り

肉の「きめ」というのは、第一次束の大きさのことをいっています。わかりやすくいえば、肉の線維の大・小のことですが、線維のこまかいものが柔らかさがあり、大きく粗いのは硬いものが多い。めんの肉はきめが細かく、ぬきはめんに比べてやや粗い。雑種はなお粗いです。

締りとは、肉にしまりがなく、ゆるいものをいいますが、水分が多くて締りがないもの、水分がなくても肉質そのものに締まりがないものがあります。水分がなく肉質に締まりのない後者の方は、柔らかく味がありますが、一般に水分が多く締りのないものは安物が多い。

きめが細かく締まりのある肉は、指先でなでると、しっとりとした感じがあって、弾力に富んだ、いわゆる肉そのものに力というものが感じられる。同じものでも、筋肉の種類の違いやサシの入っているロースと、サシの入っていないソトモモ、うちももなどでは当然異なってくるはずです。

水分の多い締りのない肉は、スライス作業もやりにくく、また変色が早い。特に肉を重ね合わせてみると、一時間もしないうちに重なったところは黒くなってきます。

だから日持ちも悪いです。また肉汁が出て目減りが多く不経済です。しかし反対に、肉質にしまりがあり水分が少ないと、ねっとりして脂ぎって弾力があって、スライスしても、手切りでも切れ味がよく気分のよい作業ができます。肉を重ねても変色がなく、日持ちがいいです。

肉色の見分け方

肉色を見る場所は、半丸のままでは、肉の露出している面と、腹腔内のすいて見えるところです。外側のカッパは薄いものであるから見分けにくい。

まず、肉の露出している面を見て、肉色が鮮紅色で冴えた色であれば大丈夫ですが、肩切りであれば、そこで肉色をみるのが賢明です。性別によって肉色の違いがありますが、ぬきは薄く、雌は濃色でありますが、あまり薄すぎる色の場合はよくありません。

年をとるほど肉色が濃く、あまり濃い色も好ましくないので、したがって肉色は薄すぎず、濃すぎない明るい鮮紅色でてり(光沢)のあるものがよいです。

脂肪の色と質の見分け方

脂肪の色は、白色がよいが、純白よりむしろ薄クリーム色に近いものが美味しいと言われています。黄色はあまり良くありませんが、濃い黄色の脂肪は硬くて風味があまりありません。

安値で取引されています。脂肪の色は、飼料によって影響されますが、麦、いもなどの穀物を主食とした場合は、白く質もいいです。青草やかぼちゃなどの多給、また病気や老齢化によって黄色になるようです。

脂肪の質は、固くて粘りがあり光沢のあるほうがいいですが、指先でさわると上質のものは、しっとりとして粘りがあり、体温で溶ける感じで指先にもべっとりとつく。白色でも、もろくてボロボロ質のものはあまりいいとは言えない。

しまりのない柔らかいものは、良くないと言われていますが、色つやがよければいいです。この柔らかいものは肉質まで締まりがありませんが、味は悪くない。




腎臓脂肪の見方

腎臓脂肪は、「けんねん」とよばれています。脂肪のかたまりであるから小さいものがよいと思います。しかし、ある程度脂肪が蓄積されていないと肉質はよくありません。けんねんは、大きい物になると15キロをこえるものもありますが、それだけ歩留まりが悪くなります。

形は、丸みがあって堅い感じのものがいいです。けんねんが小さいものを「かれている」、または「あがったもの」といっています。

これはよく肥育されたもの(飼いこんだもの)、年をとったものに多く見られ、このようなものは全体的にサシが入っているものが多いです。

ちなみに腎臓(まめ)は、和牛は小さく220キロから550キロ。雑種は400キロ~750キロぐらい。そして、色は和牛は紫色、雑種は土色をしているものが多いです。

まとめ

今回は、業務用で仕入れに関して大切なポイントを抑えて記載しましたが、格付けだけで判断すると痛い目にあったことがありましたが(参考になりますが)、私としても多くの失敗と経験を積みながらでも今でも難しいです。また、生体に関しては非常に難しくいまだ失敗もあります。

見極めは、これまで培ってきた技術(捌き)や販売をして可能になってきますが、ポイントを抑えながら行うと良い買い物ができてきます。



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